エネルギーの変換
エネルギーは位置エネルギーや運動エネルギー以外にも様々なエネルギーがある。それらの代表的なエネルギーを以下にまとめる。
- 化学エネルギー・・・石油や石炭などの燃料を燃やすと熱が発生する。このような物質がもつエネルギーのこと
- 電気エネルギー・・・電気がもつエネルギーのこと
- 光エネルギー・・・光がもつエネルギーのこと
- 音エネルギー・・・音がもつエネルギーのこと
- 熱エネルギー・・・物質がもつ熱のエネルギーのこと
力学的エネルギーも含めたこれらのエネルギーは互いに変換している。例えば、水力発電は水の持つ位置エネルギーを運動エネルギーに変えて水車を回すことで電気エネルギーに移り変わっていく。
エネルギー変換の具体例
様々なエネルギーの移り変わりを以下の図に示す。
よく定期試験や入試で出題されるエネルギーの移り変わりの例をまとめると
電気→光・・・テレビや電灯
電気→化学・・・電気分解
電気→運動エネルギー・・・モーター
電気→音・・・マイク
光→電気・・・太陽電池
光→化学・・・光合成
化学→電気・・・電池
運動→熱・・・摩擦力
運動→電気・・・発電機
音→電気・・・スピーカー
このようになる。
エネルギーの変換効率
エネルギーを変換するとその過程でいくらか熱エネルギーや音エネルギーに変換してしまうことが原因で
変換後のエネルギーの量は必ず小さくなる。
元々あったエネルギーのうちの何%が変換後のエネルギーになったのかをエネルギー変換効率という。
【例題】
次の図は、巻き上げ機で荷物を持ち上げている様子である。このときの巻き上げ機の電気エネルギーが物体の位置エネルギーに変わる際のエネルギー変換効率を求めよ。
【解き方】
巻き上げ機の電気エネルギーは
50(V) × 2(A) × 1(秒) = 100(J)となる。
物体が得た位置エネルギーは
10(N) × 9(m) = 90(J)となる。
よって100Jの電気エネルギーのうち90Jが物体の位置エネルギーに変換されたので
答え. 90%
という風に求めるとよい。