Pocket
LINEで送る

遺伝

遺伝・・・親の形質が子に伝わること

形質・・・生物のからだの特徴となる形や性質のこと

遺伝子・・・遺伝する形質を現すもととなるもの。本体はDNA(デオキシリボ核酸)

※DNAははしごをねじったような二重らせん構造となっている。

 

有性生殖の遺伝では雌の親の染色体と雄の親の染色体が両方伝えられるので、子の遺伝子は親の遺伝子と異なる。

それに対して、無性生殖の遺伝では親の遺伝子がそのまま子に受け継がれるので、子の遺伝子は親の遺伝子と同じになる。

※有性生殖の遺伝は、様々な形質を表すので環境の変化に強いという利点がある。

 

遺伝の仕組み

対立形質・・・対立的な関係になっている形質。身近な例では二重まぶたと一重まぶたなど。

※中学理科では、メンデルが遺伝の研究で使用していたエンドウしわのない(丸い)種子しわのある種子を対立形質の例としてよく挙げられる。

優性形質・・・対立形質のうち、優先して子に受け継がれやすい形質のこと。Aと表す。例:丸い種子

劣勢形質・・・対立形質のうち、子に受け継がれにくい形質のこと。aと現す。例:しわの種子

※どの形質が優性で劣勢なのかは基本的に問題文から分かるようになっているが、丸い種子としわの種子だけは覚えておこう。

純系・・・遺伝していく中で代々形質の変わらない純粋なもの。優性形質の純系はAA劣性形質の純系はaaで表す。(対義語:雑種(Aa))

※犬の犬種を例として考えると純系と雑種の違いがイメージしやすい

 

優性の法則

優性の法則・・・対立形質を持つ純系どうしをかけあわせたとき、子には一方の形質だけが現れること。

図のように代々丸い種子と代々しわの種子をかけあわせると、子は全て有性形質の丸い種子となる。

 

分離の法則

減数分裂・・・生殖細胞が作られるときの細胞分裂のことで、染色体の数が半分になる分裂。

分離の法則・・・減数分裂をするとき、対になっている遺伝子が別々の生殖細胞に入ること。

例えば、代々丸い種子と代々しわの種子をかけ合わせてできた子(Aa)同士をかけ合わせると図のようになる。

この図で、減数分裂をして生殖細胞を作る際Aaの遺伝子がAとaに分かれて生殖細胞に入っている。この流れが分離の法則によるものである。

また、このときに出来る子はAA:Aa:aa=1:2:1となり丸:しわ=3:1となる。

すなわち、1000個の種子ができたとしたら、約750個が丸い種子で約250個がしわの種子となる。

 

ちなみに、遺伝子をAAとAaとaaだけで表すなら遺伝の組み合わせは6種類しかない。それを以下の表に示す。

遺伝の問題は赤色の部分のパターンがほとんどなのでここだけ覚えてしまってOK

また、両親と異なる形質の子が生まれる組み合わせは、この6つの中でもAa(親)とAa(親)からaa(子)が生まれるパターンだけなのでこれも覚えておくとよい。

 

遺伝子の利用

クローン・・・完全に同じ遺伝子の組み合わせを持つ個体。生まれたクローンは親と全く同じ形質を持っており、牛肉などに応用されている。

遺伝子組み換え・・・有用な遺伝子をDNAに組み込むこと。応用例として、冷害や害虫に強い作物を作るなどがある。

 

単元一覧に戻る

⇐2.有性生殖と無性生殖   4.食物連鎖

こちらの記事も読まれています