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地球の自転

自転・・・地軸を回転軸として回転する運動のこと。地球は西から東に自転している為、地球上から見る星や太陽などの天体は全て東から西に動いているように見える。地球の自転周期は1日(24時間)

地軸・・・地球の北極と南極を結んだ線のこと。地軸は地球の中心を通り、地球はこの線を軸として自転している。

北極星・・・地球から見て北極側の地軸の延長線上にある星。地軸の延長線上にある為、北半球のどこから見ても止まっているように見える。(南半球からは見えない)

※北極星の高度は現在いる位置の緯度に一致する。よって

北極にいる人は自分の真上(高度90°)の位置に北極星が見えて、赤道上いる人は水平線上(高度0°)の位置に北極星が見える。

 

point!
北極星の高度=観測点の緯度

 

 

天球

天球・・・地球から見て奥行きのある星や太陽などの天体を一つの球の平面上に表した球。天球を使うことで、天体の動きを理解しやすくなる。

天頂・・・観測者の真上の天球上の点

天の子午線・・・天球上の真南の方向・天頂・真北の方向を通る線

天の北極と天の南極・・・地軸の延長線が天球と交わる2点

 

星の日周運動

日周運動・・・地球の自転が原因でおこる天体の見かけの運動。1時間で15°ずつ回転するように見える。

北半球からそれぞれの方角を見たときの星の動きは図にも示しているが、

  • 東の空では右上がり
  • 南の空では右に
  • 西の空では右下がり
  • 北の空では北極星を中心に反時計回りとなる。

となる。

ちなみに南半球からそれぞれのそれぞれの方角を見たときの星の動きは

  • 東の空では左上がり
  • の空では左に
  • 西の空では左下がり
  • の空では南極星(存在しないが)を中心に時計回りとなる。

星は1時間で15°の角度の速さで進むことを利用して、上図のように南の空で105°の角度差がある場合、7時間の時間差があることや北の空で30°の角度差がある場合、2時間の時間差があること分かる。

 

point!
日周運動・地球の自転・1時間で15°の3点をセットで覚えておこう。

 

太陽の日周運動

星の日周運動と同じように太陽も1時間あたり15°の一定の速さで動いているように見える。

南中・・・太陽が真南の方角にくること

南中高度・・・南中したときの太陽の高度のこと。(南北の線,観測者と太陽を結んだ線の2直線で作られる角度)

太陽の南中高度は以下の公式で求めることができる。

公式

春分・秋分の太陽の南中高度=90°-緯度

夏至の太陽の南中高度=90°-緯度+23.4°

冬至の太陽の南中高度=90°-緯度-23.4°

 

太陽は観測する地点の緯度によって動き方が以下の図のように変化する

  • 北半球では東→南→西
  • 南半球では東→北→西
  • 赤道上では東→天頂→西
  • 北極では東→南→西→北→東
  • 南極では東→北→西→南→東

北半球と南半球で変わるのは北と南のみという風に考えると覚えやすい。太陽は必ず東から昇ることに注意しよう。

 

地球の公転

地球は太陽の周りを1年かけて1周する。このように、天体が別の天体の周りを回る運動のことを公転という。

地球が公転するとき、地軸は公転面に垂直な方向に対して常に23.4°傾いている。

すなわち公転面に対して66.6°傾いている。

 

 

星の年周運動

年周運動・・・地球の公転が原因でおこる星や星座の見かけの運動。同時刻に見える星や星座が1ヶ月あたり30°進む

 

 

同時刻における星や星座は1ヶ月で30°の角度の速さで進むことを利用して、上図のように南の空で90°の角度差がある場合、3ヶ月の差があることや、北の空で30°の角度差がある場合、1時間の差があること分かる。

 

point!
年周運動・地球の公転・1ヶ月で30°の3点をセットで覚えておこう。

日周運動と年周運動を組み合わせた問題はよく出題されるが、1時間経過で15°進み、1ヶ月経過で30°進むことさえ覚えておけば問題を解くことができる。

太陽の年周運動と黄道

地球は1年かけて太陽の周りを1周するので、地球から太陽の方向にある星座は季節によって移り変わっていく。このような天球上の太陽の通り道黄道という。

 

【例題】次の図について以下の問に答えよ。

①地球が夏至の頃、真夜中東の空に見える星座を答えよ。

②地球が冬至の頃、夕方東の空に見える星座を答えよ。

【解き方】

地球上の方角と時刻は以下のようになっている。

方角については、地球と月と太陽の単元で説明しているのでそちらを参照

時刻について太陽の当たっている部分が正午、太陽の当たっていない部分が真夜中、反時計回りに時間が進むので、赤矢印のように真夜中の次が日の出、正午の次が日の入りという風に考える。

また、地球の季節における真夜中に見える星座は以下の通りとなっている。

  • 春分→しし座・おとめ座
  • 夏至→さそり座
  • 秋分→ペガスス座
  • 冬至→オリオン座

これらの事から問題文を図で表すと次の図のようになる。

①地球が夏至の頃、真夜中東の空に見える星座を答えよ。

②地球が冬至の頃、夕方東の空に見える星座を答えよ。

以上のことより

答え. ①ペガスス座 ②オリオン座 となる。

 

季節の変化

地球は地軸を傾けたまま公転していることで、季節によって太陽の日周運動の道筋が変わる。

図から分かることをまとめると以下の表のようになる。

夏至 春分・秋分 冬至
日の出の時刻 早い 普通 遅い
日の入りの時刻 遅い 普通 早い
日の出の方角 真東より少し北側 真東 真東より少し南側
日の入りの方角 真西より少し北側 真西 真西より少し南側
太陽の出ている時間(昼の長さ) 長い 普通 短い
南中高度 高い 普通 低い

 

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⇐1.地球と月と太陽   3.月と金星の満ち欠け

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