気団
気団・・・温度や湿度がほぼ一様な性質をもつような大気のかたまりのこと。
日本に影響を及ぼす気団には次の4種類がある。
シベリア気団・・・冬に発達する気団で気温が低く、乾燥している。
シベリア気団から吹く季節風の風向は北西である。
オホーツク気団・・・梅雨や秋雨の頃に発達する気団で、気温が低く、湿っている。
小笠原気団・・・夏に発達する気団で気温が高く、湿っている。
小笠原気団から吹く季節風の風向は南東である。
揚子江気団・・・春や秋に発達する気団で気温が高く、乾燥している。
前線と天気
前線・・・2つの気団の境目の面を前線面といい、その面と地面が交わる線のこと。
このときの気団の性質によって前線は温暖前線・寒冷前線・停滞前線などに分けられる。
温暖前線・・・暖気が寒気よりも勢力が強いときにできる
- 主に乱層雲を伴う(長い時間、広い範囲に弱い雨を降らせる)
- 通過後風が南よりになり、気温が上がる
寒冷前線・・・寒気が暖気よりも勢力が強いときにできる
- 主に積乱雲を伴う(短い時間、狭い範囲に強い雨を降らせる)
- 通過後風が北よりになり、気温が下がる
停滞前線・・・寒気と暖気が同じくらいの勢力のときにできる
- 6月~7月の梅雨の時期に生じる停滞前線のことを梅雨前線という
- 9月~10月の秋の時期に生じる停滞前線のことを秋雨前線という
- 停滞前線の北側で乱層雲が広がり、長雨となる。
閉塞前線・・・寒冷前線が温暖前線に追いついてできる
- 閉塞前線付近では強い上昇気流がおき、積乱雲が生じてかなりの降雨がおきる。
それぞれの前線を天気図であらわすときは以下のような記号を使う。
温帯低気圧
温帯低気圧・・・温帯地方で発達する低気圧。発達した温帯低気圧は南西の方向に寒冷前線、南東方向に温暖前線がのび、温暖前線の前面と寒冷前線の後面は降雨域となっている。
温帯低気圧を真上から見た図(平面図)と真横から見た図(平面図)を以下に示す。
この図は入試や定期試験、模擬試験でも非常によく出題されるので必ず覚えておきましょう。
また、日本の上空では偏西風という西から東に向かって吹く風が吹いているので、この温帯低気圧も西から東に移動する。それと同時に進行方向に前線が移動する。
よって、温暖前線の乱層雲による雨を受けている地点はこの後、温暖前線が通過したのちに天気が回復し気温が上がり、やがて寒冷前線が通過し気温が下がり、積乱雲による強い雨にあうことなどが予測できる。