感覚器官
感覚器官・・・生物が刺激を受け取る為の器官のこと。感覚器官として以下のようなものがある。
- 目・・・光の刺激を受け取る
- 耳・・・音の刺激を受け取る
- 鼻・・・においの刺激を受け取る
- 舌・・・味の刺激を受け取る
- 皮膚・・・触覚・温度・痛覚など様々な刺激を受けとる
目のつくり
虹彩・・・目に入る光の量を調節している。暗いときほど開く。
ひとみ(瞳孔)・・・目のレンズに入る穴のこと。虹彩が広がっている時ほどひとみは大きくなる。
レンズ(水晶体)・・・厚みを調節し、光を屈折させて網膜上に像を結んでいる。
網膜・・・光の刺激を受け取っている。
光の刺激は次の流れで脳に送られる。
網膜 → 視神経 → 脳
虹彩と明るさの関係
明るいときは虹彩を閉めて、ひとみに入る光の量を減らしている。
暗いときは虹彩を開けて、ひとみに入る光の量を増やしている。
図にまとめると以下のようになる。
耳のつくり
鼓膜・・・音の振動を耳小骨に伝える。
耳小骨・・・鼓膜の振動を二つの骨を伝ってうずまき管に伝える。
うずまき管・・・音の刺激を受け取っている。
三半規管・・・平衡感覚を司る器官で3つの器官はそれぞれ90°の角度で傾いていて、X軸、Y軸、Z軸のように三次元的な回転運動を感じることができる。
音の刺激は次の流れで脳に送られる。
うずまき管 → 聴神経 → 脳
神経系
神経系・・・「感覚器官から脳」や「脳から体の各部」のように刺激や信号を伝える道のようなもの。
神経系は以下の図のように分類分けすることができる。
中枢神経・・・脳とせきずいのこと
末しょう神経・・・中枢神経から出て、からだ全体に分布している神経
感覚神経・・・感覚器官で受けた刺激を中枢神経に伝える神経
運動神経・・・中枢神経からの刺激を筋肉に伝える神経
神経系の単元では、人間のある行動についてどの神経をどの順番で通っているかを理解することが重要。以下に例を示す。
例1.「寒いので上着を着た」ときの通る神経
- 寒いという刺激を皮膚で受け取る
- 皮膚から①の感覚神経を通ってせきずいに向かう
- ②を通ってせきずいから脳に向かう
- 脳で思考を行い、「上着を着なさい!」という命令を④を通って送られる
- せきずいから⑤の運動神経を通って腕の筋肉を収縮させて、服を着る。
図での①→②→③→④→⑤の流れをしっかりと覚えておきましょう。
反射
反射・・・からだを守り、生きていくためのどうしてもなくてはならないからだの反応の仕組みで、脳を介さずにせきずいが命令を送る。
※反射は生まれつきもっている(先天性)。これに対して生まれつきではない(後天性)、例えば、「赤信号を見て立ち止まる」などは条件反射と呼ばれる。
[反射の例]
- 熱いものを触ったので思わず手をひっこめた
- 鼻にほこりが入ったのでくしゃみがおこった
- 目にゴミが入ったので涙が出た
- 魚が音のした方向と反対方向に逃げた
- 食べ物を口の中に入れると、唾液が出た
- 目の前にボールが飛んできたので目をつむった
[条件反射の例]
- 運転中、目の前に子どもが飛び出したので急ブレーキを踏んだ
- レモンの味を思い浮かべると唾液が出た
- 蚊にかまれてかゆくなったところをかいた
- 名前を呼ばれて返事をした
反射の例を選択肢から選ぶ問題はよく出題されるが、誰でも起きるのか、起きないのかを判断基準として選ぶとよい。
ちなみに反射の場合は先ほどの例で挙げた神経の流れとは少し違う。以下に例を示す。
例2.「熱いものを触ったので思わず手をひっこめた」ときの通る神経
- 熱い!という刺激を皮膚で受け、①の感覚神経を通ってせきずいに向かう
- せきずいが「手をひっこめなさい!」という命令を送り、②を通る。
- ③の運動神経を通って、腕の筋肉を収縮させて、手をひっこめる。
このように脳を通らないことで、思考の時間分がカットされて、手の火傷を最小限に食い止めることができる。
図での①→②→③の流れをしっかりと覚えておきましょう。