食物連鎖
食物連鎖・・・生物どうしの食べる食べられるの関係
この図のように食物連鎖はピラミッド型で表され、上にいるものが下にいるものを食べるという関係になっている。
また、食物連鎖の下にいる生物ほど個体の生息数が多くなっている。
生産者・・・自ら養分を作りだす生物。光合成により無機物から有機物を作り出す植物がこれに属する。
消費者・・・自ら養分を作り出せず生産者の作り出す養分を食物として直接的、間接的に取り入れているもの。
先ほどのピラミッドで生産者と消費者を表すと次のようになる。
この食物連鎖のピラミッドは生物の生きる環境によって
- 陸上の生物の食物連鎖
- 水中の生物の食物連鎖
- 土中の生物の食物連鎖
のように様々な種類がある。
生物濃縮・・・ある物質が食物連鎖を通して、生物体内に濃縮されること。
生物のつり合い
食物連鎖の関係でつながっている生物は基本的に個体数にほとんど変化がなく一定に保たれている。このことを生物のつり合いという。生物のつり合いは以下のように食物連鎖のピラミッドで考えると分かりやすい。
図の②のように草食動物が増えることで、肉食動物は増えて、植物は減る。
植物が減ったことで、自分の餌がなくなった草食動物は減って、肉食動物もまた減る。
その結果つり合いのとれた状態に戻る。よって、食物連鎖の関係でつながっている生物の個体数はほとんど変化がない。
この単元の出題としては、どういった理由で生物のつり合いがとれるのか?といった記述問題がよく出題されるので図中に書いてあることをしっかりと理解しよう。
また、この生物のつり合いが破れた場合、例えば
- 人間が森林を切り開いて生物の住処を破壊する
- 洪水や山火事などで生物の住処がなくなる
などのようなことがおこると、特定の生物が絶滅したり、個体数が急激に減少して元に戻らないといったことがおこる。
分解者のはたらき
分解者・・・生物の死がいや排出物などの有機物を分解して無機物にする生物。
※分解者となるのは菌類、細菌類、土の中の小動物の3種類
菌類・・・カビやキノコのなかま。例:アオカビ、シイタケ、シメジ
細菌類・・・バクテリアとも呼ばれ、肉眼で見えないくらい小さな単細胞生物。例:大腸菌、乳酸菌、酵母菌
物質の循環
食物連鎖によって様々な物質は生物間を通って循環している。
[炭素の循環]
- 光合成によって空気中の二酸化炭素(炭素)が植物に取り込まれる。(赤矢印)
- 光合成によって二酸化炭素(炭素)から有機物(炭素)が作られる。
- 作られた有機物(炭素)が草食動物や肉食動物にわたっていく。
- 全ての生物がこれらの有機物を呼吸によって空気中に戻している。(青矢印)
【例題】
次の①~④は生産者、消費者、分解者のうちのいずれかである。①~④を答えよ。
【解き方】
ポイントは赤矢印と、全ての生物から一つの生物に集まっている3本の緑矢印。
赤矢印のように二酸化炭素を吸収する①は植物、よって生産者である。
また、すべての生物から有機物が流れている④は死がいや排出物を分解している生物なので分解者。
残りの②と③が消費者となる。
答え. ①生産者 ②消費者 ③消費者 ④分解者