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力のはたらきは以下の3種類がある。

  • 物体を支える
  • 物体を変形させる
  • 物体の運動のようすを変化させる

 

力は目に見えないため、力の3つの要素を矢印をかいて表す。

力の3要素を以下に示す

  • 力の大きさ・・・矢印の長さで表す
  • 力の向き・・・矢印の指し示す向きで表す
  • 力のはたらく点(作用点)・・・矢印の始点で表す

 

力の合成

力の合成・・・合力を求めること。

合力・・・1つの物体にいくつかの力がはたらくとき、これらの力が物体に及ぼす効果と同じ効果を示す1つの力のこと。

【同一直線状の2力の合成】

同じ向きの2力の合力は足し算で求め、反対向きの2力の合力は引き算で求めることができる。

【ある角をなしている2力の合成】

力の平行四辺形の法則・・・ある角をなしている2力を合成するときは2力を表す力の矢印を2辺とする平行四辺形の対角線が合力となる法則。

 

力の分解

力の分解・・・1つの力をその力と同じはたらきをする2力以上に分けること。

分力・・・力の分解によって分けられた力のこと。

【例題】

以下の図の1つの力をAB方向とCD方向の2力に分解しなさい。

【解き方】

まず、図のように、分解したい方向の線と平行な線を矢印の先に引く。

その際に書いた線と交差する点と作用点を結ぶ線が分力となる。

 

力のつり合い

1つの物体に対していくつかの力が同時にはたらいていても物体が静止しているとき、これらの力はつり合っているという。

物体にはたらく2力がつり合うためには以下の3つの条件を満たしていなければならない。

  • 2力の大きさが等しい
  • 2力の向きが反対
  • 2力が同一直線状にある

この条件のうち一つでも欠けると物体は静止せず動く。

例えばこのような図の場合{ F }_{ 1 }{ F }_{ 2 }が同じ大きさで向きが逆で同一直線状にあるとき{ F }_{ 1 }{ F }_{ 2 }はつり合っているといえる。

またこのとき{ F }_{ 1 }{ F }_{ 2 }の力を主語と目的語を使って表すと

{ F }_{ 1 }:Aがロープを引く力

{ F }_{ 2 }:Bがロープを引く力

という風になる。このことから分かるように、つり合いの力は必ず目的語の部分が一致するという特徴がある。

point!
つり合いの力は「○○(主語)が△△(目的語)を引く(押す)力」の目的語が必ず一致する。

 

作用・反作用

2つの物体の間にはたらく2つの力を作用・反作用という。

作用・反作用の法則・・・作用と反作用は、同じ直線状で大きさが等しく向きが反対でそれぞれ別の物体にはたらくこと。

例えば、図のようにAが壁に力(作用)をくわえたとき、同時に壁もAに力(反作用)をくわえている。

※始めに力を加えた方が作用となり、その結果発生する力が反作用となる。

またこのとき{ F }_{ 1 }{ F }_{ 2 }の力を主語と目的語を使って表すと

{ F }_{ 1 }:Aが壁を押す力

{ F }_{ 2 }:壁がAを押す力

という風になる。このことから分かるように、作用・反作用は必ず主語と目的語が逆になるという特徴がある。

また、図では作用点が一致するという特徴もある。

point!
作用・反作用は「○○(主語)が△△(目的語)を押す(引く)力」の主語と目的語が必ず逆になる。

 

【例題】

下図において、A~Eの力はそれぞれ同一直線状にあって全て力の大きさが等しい。このときつり合いの関係になっている力の組み合わせ作用・反作用の関係になっている組み合わせを答えなさい。

【解き方】

まず、それぞれの力を主語と目的語を用いて表す。

A:天井が糸を引く力

B:糸が天井を引く力

C:糸がおもりを引く力

D:おもりが糸を引く力

E:地球がおもりを引く力

このとき、目的語が一致しているのがつり合いの関係で主語と目的語が逆になっているのが作用・反作用であるので

つり合いの関係:AとD,CとE の2組

作用・反作用の関係:AとB,CとD の2組

となる。

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⇐2.斜面上の物体の運動   4.エネルギー

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