光の進み方
光の直進・・・光は同じ物質を通るとき、曲がらずに直進する。速さは真空中で300000km/秒。水やガラスのような物質の中を進むときはこれより遅くなる。
光源・・・自ら光を出す物体。
例:ろうそくの炎、電球、太陽など
※ものが見える理由は、目に光が入るからである。自ら光を出していない物体が見えるのは太陽や電球が発した光が物体の表面で反射し、目に届いているからである。
光の反射
光の反射・・・光が物体に当たってはね返ること。
反射の法則・・・平らな面で光が反射するとき入射角と反射角が等しくなること。
法線・・・光が当たる点を通り、面に垂直にたてた線。
入射角・・・入射光と法線とのなす角。
反射角・・・反射光と法線のなす角。
光の屈折
光の屈折・・・光がある物質から異なる物質へ進むとき、境界面で折れ曲がる現象。ただし、入射角が0°のときは屈折しなく、光は直進する。
※光の一部が屈折して一部が反射することもある。その場合、光が分かれるので光の量が少なくなる。
光が空気中から水中に入射する場合
このように入射角>屈折角となる。
光が水中から空気中に入射する場合
このように入射角<屈折角となる。
屈折率・・・下図での値のこと。光がどのような角度で入射しても屈折率は常に一定となる。
全反射・・・光が水やガラスから空気中へ進む場合、入射角がある角度を超えたときに、屈折角が90°を超えてしまい、光は屈折せずに全て反射する現象。
全反射の例:光ファイバー、内視鏡など
※全反射は空気中から水のように入射角>屈折角となる場合は起こらない。
乱反射・・・表面がでこぼこした物体に光が当たって反射するとき、光は色々な方向に反射すること。
乱反射の例:波が太陽の光でピカピカ輝く
作図の問題
光の作図の問題で比較的出題されやすい問題のパターンを以下に示す。
①平行板ガラス
【例題】
次の図において、a~cのうち正しい光の進む道筋を選び、ガラスを抜けて空気中に出ていくまでの光の道筋を書きなさい。
【解き方】
空気中からガラスに光が進むとき、屈折角は入射角より小さくなるので答えはaの道筋となる。また、ガラスに入射する前の光とガラスから出射する光は平行になる。以上のことから光は下図のような道筋をたどる。
②半円形ガラス
【例題】
次の図において、a~cのうち正しい光の進む道筋を選び、ガラスを抜けて空気中に出ていくまでの光の道筋を書きなさい。
【解き方】
①の平行板ガラスと同じで空気中からガラスに光が進むとき、屈折角は入射角より小さくなるので答えはaの道筋となる。また、ガラスから空気中に出射するときは、下図に示すように面に対して垂直に光が出ていく(入射角0°)ので屈折せず、直進する。以上のことから光は下図のような道筋をたどる。
③浮き上がって見えるコイン
【例題】
次の図において、水の中のコインから出た光が目に届くまでの光の道筋を書きなさい。
【解き方】
答えを下図に示す。書き方は以下の通り。
① 浮き上がって目に見えているコインと目を直線で結ぶ
② ①の線と水面との交点が屈折点となるので、実際の位置のコイン→屈折点→目という順序で線を引く。これが答えとなる。
※光はコインから目に届くので、直線だけではなく矢印を図中に示すのを忘れないようにしよう。